ビジネスチャットについてまだ詳細を調べていない、今回初めて検索を行ったという方の場合、あまり高いというイメージを持たれないかと思います。
しかし、実際にビジネスチャットは条件が揃ってしまうと、そこそこ高額な出費となるサービスとなります。
そこで今回は、ビジネスチャットが高くなってしまうケースと、反対に安く抑える方法についてご紹介いたします。
目次
ビジネスチャットの費用について
まずは、実際に世の中で利用されているビジネスチャットの費用について、簡単にご紹介していきたいと思います。
ビジネスチャットは有料?
個人で利用できるLINEや無料でで利用できるチャットサービスの印象から、ビジネスで利用できるチャットも無料で利用できると思われている方もいるかも知れません。
そのイメージ自体は間違いではなく、ビジネスシーンで利用できるチャットサービスの中には無料で利用できるものも少なくありません。
しかし、そういった無料で利用できるビジネスチャットのほとんどは、無料である代わりに利用できる機能に制限がかかっていたり、社内で利用できるユーザー数が10名までや20名までといった人数制限、更にはチャットでのやり取りの履歴が日数経過で自動削除されたり、共有できるデータ容量がごく少量しかなかったりと使い方次第では活用しにくいサービスとなっていることがほとんどです。
反対に、無料ではなく有料サービスとはなりますが、これらの制限が撤廃もしくは一部緩和されるようなサービスやプランが展開されているのもビジネスチャットとなります。
ビジネスチャットの料金体系
それでは具体的に、ビジネスチャットにはどのような料金体系になっているのかについてご紹介します。
ただし、現在ビジネスチャットの種類は数多くあり、それぞれで料金体系も異なる場合がほとんどですので、ここでは代表的な料金体系をメインででご紹介します。
料金体系 | 説明 |
---|---|
プラン形式 | プランによって利用できる機能やユーザー数の上限などが設けられている |
ユーザー数課金 | 利用するユーザー数に対して課金が発生する |
月額定額制 | 機能等の制限やユーザー数に限らず月額定額で利用できる |
パッケージ形式 | オンプレ環境で利用できるパッケージソフトで、初年度以降は年間ライセンス料金で利用できる。 |
プラン形式のビジネスチャットではいくつかのプランが用意されており、上位のプランになればなるほど利用できるユーザー数の上限が増したり、ビデオ通話の参加人数や通話時間、その他の機能解放が行われるようになります。反対に下位のプランになると利用できる人数が少なく、利用できる機能も最低限に留められます。
ユーザー数課金形式は、前述でもご紹介の通り機能面ではすべての機能を利用できるものの、ユーザー数に対して毎月課金が行われます。
これに対して、月額定額制のビジネスチャットの場合はユーザー数や利用できる機能に制限はなく、何人利用しようとも毎月定額で利用できる料金体系となっています。
少し珍しい料金体系としてはパッケージ形式のものもあり、こちらは自社のオンプレに導入できるパッケージソフト購入型ですので月額の発生はありません。代わりに初期費用、そしてユーザー数ごとに設定されている毎年のライセンス料で利用できるようになります。
ビジネスチャットが高くなるケース
それでは、ビジネスチャットのこういった料金体系から、どのような条件が当てはまると高くなってしまうのか、いくつかのケースをご紹介します。
もちろん、全ての企業で該当するという訳ではありませんが、条件が揃うと高確率でビジネスチャットのコスパが悪化するものでもあります。
仕方なく上位のプランを利用する
1つ目のケースとしては当たり前ではありますが、上位のプランを利用した場合です。
ただし、この問題点としては本当に必要だから上位プランを利用しているのであれば問題ありませんが、実際のところは利用するユーザー数やストレージ容量は下位プランでも運用できるが、必要なセキュリティ機能が上位プランにしかなく仕方なく上位プランを利用しているというケースが非常に多いです。
そうなると、当然ユーザー数やストレージ容量を大量に余らせてしまうというコストに対してメリットが見合っていないと状況を生み出してしまいます。
社内利用者が多くなる
2つ目のケースは、社内でビジネスチャットを利用するユーザ数が増加する場合です。
これはユーザー数課金の料金体系を取るビジネスチャットを使われているケースで見られます。恐らく契約前にはユーザー数課金という料金体系は確認しており、その時点ではその費用感でも大丈夫だと思われての契約でしょう。
しかし、実際にビジネスチャットを導入したのち、その便利さから社内でどんどん普及していき、いつの間にか契約前に想定していたユーザー数を大きく超えてしまい、それが原因で月額費用が大きく膨らんでしまったというケースがあります。
社外ユーザーを招待しすぎる
3つ目のケースは、2つ目のケースであるユーザー課金に関連するもので、社外ユーザーを招待しすぎてしまった場合です。
ビジネスチャットの中には、社内だけのチャットではなく社外ユーザーもそのチャットに招待しアカウントを作成することができるチャットもあります。
その場合、社外ユーザーであろうとアカウントの作成を行いますので、ユーザー数課金の対象となります。
このケースは特に外部の取引先などを多く抱える現場で見られるケースで、これも当初はそこまで招待するユーザー数は多くないと予想していたが、事業拡大や別部署でも導入されたりしてユーザー数が増加してしまいコスパの悪化を招いてしまうというものです。
なお、正社員ではなく、出入りの激しいパートやアルバイトさんに日常業務の連絡手段としてビジネスチャットを導入される場合も同様のケースに陥る場合があり、何らかの理由で週5日で勤務していた方が週1日しか働けなくなったことで、そのパートさんのアカウントを残したまま新たにパート・アルバイトの雇用、アカウントの作成が発生し、じわじわとアカウント数が増加するというケースもあります。
ビジネスチャットを安く利用する方法
ここからは上記の内容を踏まえて、ビジネスチャットを安く利用する方法や対策をご紹介します。
プランの見直し
ビジネスチャットがプラン形式で高額な上位プランをご利用中もしくは検討されている場合は、そのプランで利用できる条件や機能が本当に必要かどうかを改めて考える必要があります。
また、上位プランではユーザー数上限にかなりの余裕があるが、上位プランにすることで利用できる機能が必要だという場合は、その機能を別の無料サービスもしくは格安で提供しているサービス等で代替えできないか検討することも有効です。
注意点としては、その上位プランのほとんどが無駄になるような状況下では有効な手段ではありますが、ユーザー数や容量といった制限が自社の利用状況にマッチしている場合は、無理にプランのランク下げを行うことで逆に業務効率を下げてしまいます。なので、プランの見直しはあくまでもプラン内容を持て余している場合にのみ検討するようにしましょう。
定額制のチャットを利用する
ユーザー数課金といった料金体系のビジネスチャットの場合、小~中規模のユーザー数であればコスパは悪くありませんが、中~大規模になるにつれてどんどん課金額が膨大になってきます。
こういった場合、ビジネスチャットを利用するユーザー数自体を下げることはできないので、料金体系の異なる別のビジネスチャットを検討する必要があります。
大量のユーザー数でも安く利用できる環境にすることで、大きくコストを下げられるビジネスチャットである必要がありますので、ユーザー数の上限が無制限でありながら月額定額制で利用できるサービスが最適です。
こういったビジネスチャットであれば、反対にユーザー数が増えれば増えるほど1ユーザーあたりのコストが反比例的に下げられるため、従業員の多い企業にはオススメの選択肢となります。
※ユーザー数10名ほどの小規模の場合、反対にコスパは悪くなるため注意が必要になります。
ユーザー数を調整する
ビジネスチャットでアカウントの出入りが激しい環境である場合は、定期的にユーザーアカウントの削除を行う必要があります。
上記でご紹介の定額制のビジネスチャットの場合は不要ではありますが、ユーザー数課金のビジネスチャットの場合は今後ログインすることがないアカウントであっても削除しない限りはユーザー数としてカウントされますので、放置すればするほど課金額も膨れ上がってきます。
そのため、手間はかかりますがプロジェクト等で社外ユーザーを招待している場合は、そのプロジェクト完了の時点でチャネルを閉じてアカウントも削除する必要があります。もし、今後別のプロジェクトなどで同じ社外の担当者をチャットに招待する場合は、面倒かも知れませんがその時に改めてアカウントを作り直して管理することで、可能な限りビジネスチャットにかかる費用を安く抑えることができるようになります。
まとめ
ビジネスチャットには無料で利用できるサービスもありますが、ビジネスとして本格的に利用していく場合は基本的に有料のビジネスチャットである必要があります。
しかし、その有料のビジネスチャットの中でも料金体系と利用する環境や条件次第では、かなりコスパの悪い高額がサービスとなってしまうケースがあります。
ただ、利用者が多い場合はユーザー数無制限の定額制ビジネスチャットへ、不必要に上位プランを検討・利用している場合は状況に応じてプランダウンを行うことで、コスパの改善を行うことが可能ですので、自社の状況に合わせて最適なビジネスチャットを選ぶことが推奨されます。