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WordPressの構造化データとは?SEOへの影響やメリットをわかりやすく解説

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WordPress構造化データの解説

昨今ではWordPressによるSEO対策のひとつとして、構造化データが注目されています。構造化データは、Webサイトの情報を検索エンジンへ効率的に伝えるのに役立つ技術です。

この記事では、構造化データとはなにかといった基本から実装するメリット・注意点、実装方法までわかりやすく解説しました。この記事を読むことで構造化データについて正しく把握し、自社サイトへ実装する手順についても理解できるでしょう。

目次

構造化データとは | Webサイトの情報を検索エンジンに伝えるためのデータ

WordPressの構造化データとは、Webサイトの情報を検索エンジンへ具体的に伝えるために、専用のタグがつけられたデータのことです。構造化データを使うことによって、たとえば会社名や住所、連絡先など多くのWebサイトに掲載される情報を検索エンジンへ正確に伝えられます。

人間であれば、以下のような文章の内容をしっかり理解できるでしょう。

「わたしたちの会社の名前は●●株式会社で、住所は東京都■■区▲▲町、電話番号は××××です。」

しかし検索エンジンは、上記のような自然言語で書かれた情報を正確に読み取れるとは限りません。構造化データは検索エンジンに認識して欲しい情報を、ピンポイントで具体的に伝えるために使われるのです。

構造化データの例

“@context”: “https://examle.jp”,
“@type”: “Organization”,
“name”: “株式会社●●●”,
“telephone”: “075-1111-1111”,
“address”: {
“@type”: “PostalAddress”,
“postalCode”: “604-8166”,
“addressCountry”: “JP”,
“addressRegion”: “京都府”,
“addressLocality”: “京都市”,
“streetAddress”: “中京区*
},

構造化データは「セマンティックWeb」の考え方にもとづいている

セマンティックWebとは、Webページの情報に意味を表すデータ(メタデータ)を追加し、コンピューターが理解しやすいようにする考え方です。メタデータが追加されることで、コンピューターはより正確かつ効率的に情報を把握でき、高度な処理がおこなえるようになります。

私たちがよく知るHTMLについても、セマンティックWebの思想で登場したものです。HTMLもまた、一定のデータ形式でさまざまな情報がまとめられています。そうして、あらかじめ決められたデータ形式でまとめられる構造化データも、セマンティックWebの考え方にもとづく技術です。

構造化データとあわせて知っておきたい基本用語2つ

構造化データを扱う際は、ボキャブラリー・シンタックスという2つの基本的な用語の意味を理解しておく必要があります。以下、それぞれの意味をみていきましょう。

ボキャブラリー | その値が何に関する情報かを定義する規格

構造化データにおいてボキャブラリーとは、何に関する情報なのかを示す定義のことです。たとえば、GoogleやMicrosoftなどが共同で運営するボキャブラリー「Schema.org」では、以下のような定義をしています。

  • 人の名前(タイプ)を示すときは「name(プロパティ)」を使う
  • 住所(タイプ)を示すときは「address(プロパティ)」を使う

シンタックス | 構造化データを記述する際の仕様

ボキャブラリーが値に関する定義なのに対し、シンタックスとは構造化データを記述する際の仕様です。シンタックスのうちGoogleがサポートしているのは、以下3種類になります。

  • JSON-LD
  • RDFa
  • Microdata

このなかでも、GoogleはJSON-LDを推奨しています。JSON-LDの特徴は、データを1ヵ所にまとめて記述するため読みやすいなど管理が簡単であることです。構造化データを実装する際は、特にこだわりがなければJSON-LDを使うとよいでしょう。

構造化データはSEOに対しての「直接的な」効果があるわけではない

構造化データを設定する際にあらかじめおぼえておく必要があるのは、構造化データ自体がSEOに対し「直接的な」効果があるわけでない点です。構造化データを記述して必ず検索順位があがったり、逆に記述しないことで必ず検索順位が下がったりするわけではありません。構造化データがないからといって、検索エンジンがWebページの情報を理解できないわけではないからです。

Googleの著名なスタッフであるジョン・ミュラー氏は、以下のように述べています。

“you’re marking it up like this that’s really nice of you, but we’re not using that to change rankings

【和訳】
あなたがこのように(構造化データを)マークアップしているのは本当に素晴らしいです。しかし私たちは、それによってランキングを変更するわけではありません。”
参照元:Google Search Central「English Google Webmaster Central office-hours hangout」

ただし、SEO的な影響が全くないわけでもありません。

構造化データを利用することでGoogleはWebページの情報を把握しやすくなります。そのため適切に構造化データを実装することにより、「結果的に」Googleに評価されやすくなるとはいえるのです。

WordPressで構造化データを使うメリット

WordPressでWebページに構造化データを実装することで、どのようなメリットが得られるのでしょうか。以下、主なメリットをひとつずつみていきましょう。

検索エンジンがWebサイトの基本的なデータを把握してくれやすくなる

構造化データを記述しておくことで、検索エンジンが巡回してきた際にWebサイトの基本的なデータを正確に把握しやすくなります。そのため適切に構造化データを利用することによって、結果的にSEO的な効果も見込めるわけです。

検索結果にリッチリザルトが表示される可能性がある

構造化データを設定することによって、検索結果にリッチリザルトが表示される可能性があります。リッチリザルトとは、検索結果に表示される追加情報のことです。

Googleの検索結果には通常、Webページのタイトル・URL・Webページの概要(メタディスクリプション)が掲載されます。リッチリザルトには、それらに加えてWebページにある情報のうちユーザーの役に立ちそうなものが追加で掲載されるのです。

たとえばリッチリザルトでは、以下のようにWebサイト内の主要なリンクを記載することもできます。

このように通常の検索結果に追加情報が表示されることで、ユーザーは目的のページへアクセスしやすくなるわけです。もちろん、リッチリザルトはSEO的にも有益と言えます。

WordPressで構造化データを使うときの注意点

WordPressに構造化データを追加する際は、以下にあげる注意点を把握しておかないと後悔する可能性があります。これら注意点を十分に把握したうえで、構造化データを実装するか検討しましょう。

Webサイトをメンテナンスする手間が増える

構造化データを追加する分、Webページの作成や更新の手間が増えるのは否めません。記述内容に誤りがあった場合は、確認や修正の手間もかかります。

またWebページを更新した際に、構造化データに関してもそれにあわせて修正が必要となる点も注意しなくてはなりません。なお自動更新されるように記述することも可能です。

想定したとおりに検索エンジンで表示されるとは限らない

構造化データを設定しても、リッチリザルトが表示されるとは限りません。時間と手間をかけて正しく構造化データの設定をしても、効果がでないこともあるのです。構造化データを設定する場合は、この点にも注意する必要があります。

設定するのに一定の専門的な知識が必要

構造化データを設定するためには、一定の専門知識が必要になります。構造化データの記述方法やルールなど覚えることが少なくはなく、学習のための工数も確保しなくてはなりません。自社のWebサイトで実装する場合に、費用対効果があるかはよく検討する必要があります。

構造化データで検索エンジンに伝えられる主なデータの種類

構造化データを設定することによって、検索エンジンにWebサイトの情報を伝えられることを書きました。それでは、構造化データによって検索エンジンに伝えられる情報とは、どのようなものがあるでしょうか。以下、代表的な種類をみていきましょう。

種類概要
会社概要
(企業情報)
企業名・創業者の名前・設立日・企業の概要・所在地・企業ロゴなど
Webサイトの情報Webサイトの名前・運営会社・Webサイトの言語・Webサイトのロゴなど
ニュース・記事記事タイトル・見出し・リード文・記事の概略・記事の画像など
パンくずリストトップページ・2階層目の名称とURL・3階層目の名称とURLなど
求人情報募集のタイトル・給与額・求人掲載日・募集終了日・仕事の概要
※ 求人情報の構造化データを記述した場合、それがGoogleの求人サイト「Google for Web」に掲載される可能性があります。
商品情報商品名・商品の概要・商品画像・企業名やブランド名・価格・商品のURLなど
構造化データで検索エンジンに伝えられる代表的なデータの種類

これらは、Googleのリッチリザルトとして表示される可能性があります。

構造化データをWordPressに設定する流れ

構造化データを設定する際は、流れを理解しておくと実装しやすくなります。以下、WordPressで構造化データを設定する際の流れをみていきましょう。

①構造化データのHTMLを記述する

まずは構造化データのHTMLを記述します。構造化データのHTMLは、専用の記述方法に従うことが必要です。簡単な記述方法については後述します。

②HTMLファイルやテンプレートファイル内に構造化データを追加する

記述した構造化データを、HTMLファイルやテンプレートファイルへ追加します。なお記述方法を把握している場合は、HTMLファイルやテンプレートファイルに、直接構造化データを書き込むことも可能です。正しく設定されていれば、これで構造化データの内容が検索エンジンに伝わります。

③構造化データが適切に設定されているか専用ツールで確認する

構造化データの設定が完了したら、専用ツールを使い問題ないか確認します。専用ツールで問題ないことが確かめられれば、これで設定は完了です。専用ツールを使った具体的な確認方法については後述します。

④WordPressならプラグインやテーマを使い簡単に設定することも

WordPressでは専用のプラグインやテーマを使い、上記①と②の手順を簡単におこなうこともできます。この場合、求められる専用知識の量も少なくてすむので時間や手間の節約にもつながるでしょう。具体的な設定例についても後述しています。

構造化データの作成方法・設定方法

構造化データを作成・設定する方法は複数あります。どの方法を選んでも、構造化データを正しく実装することが可能です。以下、それぞれの特徴を把握して自分にあう方法を選びましょう。

直接ソースコードに構造化データを書き込む方法

構造化データに関する専門知識がある場合は、HTMLファイルやテンプレートファイルに直接構造化データを書き込むことも可能です。手動で任意のデータを書き込めることから、より柔軟に構造化データを設定できる方法ともいえます。

記述方法はいくつかありますが、一般的なボキャブラリー「schema.org」とシンタックス「JSON-LD」がわかれば問題ありません。ただし、この方法は専門性が高く、上級者でなければ難しいでしょう。

「構造化データマークアップ支援ツール」を使う方法

「構造化データマークアップ支援ツール」は、Googleが提供している無料の構造化データ生成ツールです。生成可能な構造化データの種類は限られますが、このツールを使うことによって専門知識のないユーザーでも簡単に構造化データを生成できます。

以下簡単にツールの使い方をみていきましょう。

①「構造化データマークアップ支援ツール」のページへアクセスします。

②作成する構造化データの種類を選んだあと、構造化データを挿入するWebページURLを入力し、「タグ付け開始」をクリックします。(ここでは「記事」を選んでいます。)

③構造化データのタグ付け画面へ遷移します。構造化データにしたい部分を選択すると上図のようにタグの種類が表示されるので、適切な種類を選んでください。(上図では記事のタイトルを選択しているので、「名称」を選びます。)

④すべての選択が終わったら、画面右上の「HTMLを作成」をクリックします。

⑤画面右側に、生成された構造化データが表示されます。この内容をコピーして、HTMLファイルなどに貼り付けてください。

WordPressのプラグイン(Rank Math)を使う方法

WordPressでWebサイトを運用している場合は、プラグインで比較的簡単に構造化データを実装できます。構造化データに特化したプラグインもありますが、SEO対策を目的としたプラグインのほとんどは、構造化データにも対応しており便利です。

たとえば、Rank Mathであれば利用する構造化データのタイプなどを選択するだけで、簡単に構造化データを実装できます。

構造化データの生成が可能なWordPressテーマを使う

WordPressを利用している場合、構造化データ生成に対応したテーマを使う方法もあります。これらテーマを使えば、専門的な知識なしで簡単に構造化データへの対応が可能です。

もちろん、愛用しているテーマで対応できていないからといって、そのためにわざわざ構造化データ生成に対応したテーマに切り替えるとなると、受けられる恩恵に対して割にあいませんので、無理に変更する必要はありません。

もしこれからテーマの選定も行うという場合には、念のためそこも確認しておく程度に留めると良いでしょう。

構造化データを正しく設定できているか確認する方法

構造化データを正しく設定できているか否かは、Googleが提供している「リッチリザルトツール」を使えばすぐ確認できます。使い方は簡単で、ブラウザでツールへアクセスしたうえで、URLを入力するだけです。

設定に問題がない場合は、「◯件の有効なアイテムを検出しました」というコメントが表示されます。一方でエラーがある場合はどこに問題があるかが表示されるので、確認のうえで修正してください。

まとめ

構造化データを実装することで、Webサイトの情報を正確かつ効率的に検索エンジンへ伝えられます。そのため、構造化データを適切に利用すればSEO的にも有効と言えるのです。Webサイトに構造化データが設定されている場合、検索エンジンへリッチリザルトが表示される可能性もあります。

構造化データを実装する際は、専用の記述方法などを把握する必要があり、その分学習コストがかかる点は注意しなくてはなりません。一方WordPressでWebサイトを運営している場合、専用のプラグインやテーマによって簡単に実装することも可能です。

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