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WordPressが重い時の調査方法や原因・対策を解説

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WordPressが重たい時の原因と対策

WordPressサイトを運営していると、「なんかサイトが重い?」と感じることがあります。

実際にページの表示速度が著しく低下してしまう状況がありますし、その状況がサイト運営に支障をきたすリスクもあるため、WordPressが重いと感じた場合は早急に原因を究明して対策を講じる必要があります。

そこで、この記事ではWordPressが重い時の調査方法や原因と対策について解説します。

WordPressが重いと感じた時に確認すること

WordPressが重いと感じた場合、実はWordPress以外が原因になっていることもあります。

そこで、まずは原因がWordPressサイト自体にあるのか、それ以外の要因で重たくなっているかの問題の切り分けについて2通りの方法をご紹介します。

インターネット通信は正常かどうか

WordPressはページ読み込みはもちろん、編集や投稿などの作業においても都度都度インターネット通信が必要になります。

そのため、インターネット通信自体が低速になってしまっている場合は、WordPressサイト自体に問題がなくても重たく感じてしまいます。

インターネット通信の速度が低速になってしまっているかどうかは、Google検索で「インターネット速度テスト」と検索した際に表示されるGoogleのサービスを利用することで確認が可能です。

インターネット速度テストの検索画面
検索結果での表示

上記の検索結果に表示されている「速度テストを実行」をクリックすると数秒の速度調査の後、以下の様なインターネット速度の結果が表示されます。

インターネット速度テストの測定画面
速度テストの結果

もし、ここが低速になっている場合は、WordPressが重いのではなくインターネット通信速度が低速になっているだけですので、WordPressサイト自体には問題はありません。

操作しているデバイスが高負荷になっていないか

次に確認しておきたいポイントとして、操作しているパソコンやスマホなどのデバイスが高負荷になってしまっていないかという点です。

基本的にWordPressサイトの編集作業などは低スペックのパソコンでも問題なく操作できますが、WordPress操作と同時に画像編集や動画編集の処理が走ってしまっている場合はデバイスの処理能力が追い付かず、WordPressが重たく感じてしまうことがあります。

なお、デバイスの負荷状況についてはタスクマネージャーなどで確認が可能です。

PCの場合であればアンダーバーを右クリックで「タスクマネージャー」をクリック。

タスクマネージャーの起動場所

すると、以下のようにCPUやメモリの使用状況を確認できますので、ここで負荷がかかっているかどうかの確認ができます。

タスクマネージャーの測定画面

もし、こういった負荷のかかる処理を平行して行っている場合は、その処理が完了してから再度WordPressの挙動を確認してみましょう。デバイスの負荷が原因である場合は、再確認の際にはWordPressの挙動が戻っているはずです。

しかし、高負荷がかかる処理が行われていない状態でWordPressが重たい場合は、WordPressサイト自体に問題があると判断できます。

WordPressサイトの表示速度の調査方法

事前に上記2点を確認して問題なければ、ここからWordPressサイトの表示速度を調査します。

調査にはツールを使用しますが、現在Googleが無料で提供しているサービスがあるので、そのツールを使って解説します。

PageSpeed Insights

1つ目の表示速度の調査ができるツールは、「PageSpeed Insights」というGoogleが無料で提供しているツールとなります。

この調査ツールのページに速度調査を行いたいページURLを入力することで、スマホ表示とPC表示の両方の速度を確認できます。

PageSpeed Insightsの操作画面

なお、このツールでは単に速度を測定するだけではなく、パフォーマンスのスコアリングや具体的な改善ポイントについても以下のように分析データが表示されますので、ここから確認することができます。

PageSpeed Insightsのスコア表示PageSpeed Insightsでの分析データ

補足情報

PageSpeed InsightsのようなWordPressサイトの速度調査ができるツールを検索すると、同じくGoogleが無料で提供していた「Test My Site」という名前を見かけることがあるかも知れません。

このツールも少し前まではモバイルサイトに特化した調査ツールとして利用できていましたが、残念ながら2022年の9月にサービスが終了しています。

該当ツールのサービスページでも代替ツールとしてPageSpeed Insightsが紹介されていますので、基本的にはPageSpeed Insightsを使って調査するようにしましょう。

WordPressサイトが重くなっている原因の特定方法

それでは、ここからは具体的にどこに問題があってWordPressが重たくなっているのか、その原因の特定方法について解説いたします。

基本的にはPageSpeed Insightsの分析データから特定

WordPressが重たい原因の特定方法ですが、基本的にはPageSpeed Insightsで調査を行った際に一緒に表示される分析データから特定することになります。

前述で掲載した画像は折り畳まれた状態ですが、これをクリックすることで詳細な改善点まで確認できます。

PageSpeed Insightsでの改善ポイントの解説

ただし、ここで提案される改善点の中にはプラグインなどのエラーによって引き起こされている場合もあり、その場合は次で紹介するプラグインを使って原因の特定が可能となります。

プラグインのエラーが原因の場合

WordPressサイトにインストール・有効化しているプラグインでエラーが発生していることで、WordPressサイトが重くなってしまっているケースも少なくありません。

この場合は、プラグイン「Query Monitor」を利用することで原因の特定が可能になります。

実際にQuery Monitorを有効化した状態でエラーを出すプラグインが存在していると、下図のようにエラーが出ているプラグインのモニタリング・特定を行えるようになります。

Query Monitorによるエラーの表示画面

もちろん、ここで検出できるエラーはWordPressを重たくしているプラグインだけではなく、他の悪影響を及ぼしているプラグインや記述なども検出することができるため、WordPressのカスタマイズを行っている方には導入が推奨されます。

原因ごとに実施できる対策紹介

ここからはWordPressを重たくしている原因に対して実施できる対策についてご紹介いたします。

画像ファイルが大き過ぎる

WordPressサイトに掲載する画像が大きければ大きい程、ページの表示速度に悪影響が及びます。

画像ファイルのサイズに関しては、複数の対策が可能です。

対策内容
画像の圧縮画像ファイルは圧縮することで画像サイズをそのままにファイルサイズだけ小さくできます。
圧縮する手段としてはプラグイン「EWWW Image Optimizer」が良く使われます。
他にもブラウザ上で画像ファイルを無料で圧縮できるサービスも利用できます。
次世代フォーマットで作成現在、画像のフォーマットとしてWebPやAVIFなどが推奨されています。
これらのフォーマットは従来のPNGやJPEGよりも圧縮率が優秀です。
実際に表示速度の改善が見込める次世代フォーマットとして使われています。
LazyLoadを利用するページを開いた際に画像など重たいファイルの遅延読み込みをさせる技術です。
画像にLazyLoadを適用させることで、スクロール時に読み込まれるようになります。
結果として、読み込み時間が減少しWordPressページの軽量化に繋がります。
なお、LazyLoadは直接HTMLで記述、プラグインでの対応どちらでも可能です。

外部メディアを表示させている

外部メディア、具体的にはYouTubeやX(旧ツイッター)などから投稿や写真、動画をWordPressサイトで表示させようとすると、ページを開いた際に外部サイトに情報を取得しにトラフィックが発生します。

これが意外とWordPressのページ表示速度を遅くしてしまうことがありますので、必要以上に乱用は控えるようにしましょう。

例外

上記、外部メディアの件には例外があります。

それはWordPressサイト上に長尺の動画を掲載する場合に限っては、動画ファイルをWordPressで使用しているメディアに格納して掲載するよりも、YouTubeにアップロードした動画リンクを掲載した方がページの表示速度としては早くなります。

当然4Kといった高画質の動画の場合も、YouTubeにアップした動画リンクの埋め込みでの対応が望ましいです。

キャッシュデータがたまっている

通常、「キャッシュ」はページの表示速度の高速化には非常に有効な機能です。

しかし、最新のキャッシュだけではなく過去何年分ものキャッシュがずっと残り続けている場合は、反対にこの膨大なキャッシュの履歴が原因でWordPressを重たくすることもあります。

そのため、キャッシュ機能の導入自体は問題ありませんが、長期間利用している状態でWordPressが重たくなった場合は一度古いキャッシュが残り続けていないかの確認が必要になります。

キャッシュに関する注意点

現在、WordPressでのキャッシュ利用は当たり前の時代になってきましたが、反対にキャッシュ機能が多すぎて知らず知らずのうちに重複してしまっているケースがあります。

例:レンタルサーバー自体にキャッシュ機能があるにも関わらず、キャッシュ系プラグインを導入・有効にしている

この場合、お互いのキャッシュ機能が干渉しあって、逆にWordPressページを重たくしてしまうことがあります。中には導入時は問題なかったが、いつの間にかアップデートでキャッシュ機能が追加され、自動的に有効になってしまっているということもありますので、キャッシュが原因になっている疑いがある場合はアップデート情報にも気を配るようにしましょう。

サーバーが遅い

朝方や昼間は問題ないのに夕方以降や休日など、特定のタイミングでWordPressが重たくなる場合は、レンタルサーバーに原因があることが多いです。

特に共用サーバーレンタルしている場合は、他の利用者のサイトやアプリでトラフィック(サイトアクセスなど)が集中してサーバーに負荷がかかり、その影響を一緒に受けてしまっている可能性があります。

共用サーバーとは

1つのサーバー機器を複数人の契約者で共有して利用するレンタルサーバー。誰かがサーバーに負荷をかけると、その影響は同じ共用サーバー利用者全員に及びます。

この問題が発生してしまった際の対策は、他のレンタルサーバーへの乗り換えや専用サーバーへのプラン変更が必要になります。

なお、一般的に専用のレンタルサーバーは高額なものが主流となっていますので、安価な専用サーバーが使えるKAGOYAのレンタルサーバーのようなコスパを意識したものを選びましょう。

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プラグインの見直し

前述でもご紹介の通り、プラグインがWordPressを重たくしている原因であるケースも多々あります。

これはプラグイン同士の機能の重複によるエラーだけではなく、導入しているプラグインの量が多すぎることでも表示速度の低下を招いてしまいます。

そのため、実際に無いと困るというプラグインを除いて、不要と思われるプラグインを削除する、もしくは個別の機能を持つ複数のプラグインを一つのプラグインにまとめることができかいかを検討、整理する必要があります。

CSSやJavaScriptの整理

WordPressサイトでは必要不可欠なCSSやJavaScriptですが、ここのカスタマイズは専門知識を持った方出ないと難しい領域です。

しかし、この部分で不要なデータが蓄積されてしまっている影響でWordPressが重たくなることもあるため、定期的に整理を行う必要があります。

ただ、今はプラグインで自動で整理できる機能も揃っていますので、専門知識がない方で手軽にCSSやJavaScriptの整理をおなうことが可能です。

WordPressが重いことによる影響は無視できない

WordPressが重たい状態というのは、自分だけが不便に感じるわけではありません。

その重たいWordPressのページに訪問したユーザーに対しても不便を強いることになります。

これが特に収益性もなく、人に見せるようでもなく、Googleの検索順位も気にしないサイトであればWordPressが重たい状態を放置するという選択肢もあります。しかし、そうでなければWordPressが重たいという状況は以下のような様々なデメリットを発生させてしまいます。

WordPressが重たいことのデメリット
  • 誰にとっても不便
  • SEOに悪影響
  • 法人サイトの場合は信用に関わる
  • 収益性の低下

誰にとっても不便

前述でもご紹介の通り、WordPressが重いと管理者である自分だけではなく、重たくなっているWordPressのページに訪問したユーザーも不便を感じます。

特に、記事の作成や更新の際に動作が遅いとなると、それだけで多大なストレスを感じてしまいます。

SEOに悪影響

WordPressが重いということは、ページの表示速度が遅いということです。

そして、これはSEO的にもマイナス要因となり、その結果Googleでの検索順位も下落します。

また、Googleから表示速度などの品質スコアが低いと判断されてしまうと、広告出稿の際の広告費も割高になってしまうため広告パフォーマンスの低下も招いてしまいます。

法人サイトの場合は心象が悪くなる

企業が法人サイトなどにWordPressを利用されている場合、そのサイトが重たくなっていると心象が悪くなります。

「この企業はサイト運営もまともにできないのか」と思われてしまうと、直接関係のないサービスや商品にまで悪いイメージを持たれてしまうため、WordPressの法人サイトが重たい状態で放置することは思っている以上に大きな損失に繋がるリスクとなります。

収益性の低下

アフィリエイトサイトだったり、ECサイトにWordPressを使っている場合も、重たい状態は好ましくありません。

広告バナーやCTAがなかなか表示されない、クリックしたが全く次のページに遷移しない状況だと、ユーザー側は大きなストレスを感じ、そのままページを離脱してしまう可能性が高まります。

もちろんWordPressがどれだけ重たくなっているかによっても影響度合いは変動しますが、重たいことで得られるメリットは何もありませんので改善が望ましいです。

まとめ

WordPressが重たく感じる原因にはネット回線や操作するデバイスの影響の可能性もありますが、WordPressサイト自体に原因がある場合は可能な限り早急に対応する必要があります。

実際にWordPressを重たくしている原因は複数ありますので、ご紹介の様にPageSpeed Insightsやプラグインなどで特定し、原因に合わせた対策を実施するようにしましょう。

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