
「GitLab無料版は本当に使えるの?」と疑問を持たれている方も多いと思います。
GitLabの無料版を触ったことが無い方からすれば当然の疑問ですので、この記事では初心者でもわかりやすく、GitLab無料版のメリットとデメリットを徹底解説します。
無料版だからこそ得られる魅力や気をつけるべきポイントを押さえ、プロジェクトに最適なツールかどうか判断できる内容をお届けします。
目次 [非表示]
GitLab無料版の概要
それでは、GitLabの無料版がどのようなツールなのかを有料版との比較を交えつつ解説したいと思います。
GitLabとは
そもそもGitaLabについて詳しくないという方のために簡単にどういった存在なのかをご紹介します。
GitLabは、ソフトウェア開発のライフサイクル全体を効率化する、オールインワンのDevOpsプラットフォームで、有料版だけではなく無料版も存在します。
いずれもGitリポジトリのホスティング、CI/CD、イシュートラッキング、Wikiなど、開発に必要な機能が豊富に揃っており、個人や個人事業主だけではなく法人でも利用されることが多いプラットフォームとなっています。
GitLabについては以下の記事で詳細をご紹介しておりますので、参考までにご覧いただければと思います。

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無料版と有料版の違い
そんなGitLabですが、もちろん無料版と有料版とで利用できる機能は異なります。
無料版は、個人開発者や小規模チーム向けに、基本的な機能が制限なく利用できます。
反対に、有料版ではより高度な機能やサポートが提供され、エンタープライズレベルの開発にも対応できます。
機能名 | 内容 |
---|---|
Gitリポジトリ管理 | 無制限のプライベートリポジトリと、最大5ユーザーまでの共同作業が可能 |
イシュートラッキング | プロジェクト管理やバグ管理に便利なイシュートラッキング機能 |
CI/CD | 自動ビルド、テスト、デプロイを実行するCI/CD機能 (共有ランナーで毎月400分まで無料利用可能) |
Wiki | プロジェクトに関するドキュメントを共有するためのWiki機能 |
APIアクセス | GitLab APIを使用して、外部ツールとの連携や自動化が可能 |
GitLab無料版のメリット
GitLabの無料版は文字通り無料で利用できるため、誰でも気軽に利用できるツールです。
それを踏まえた上で、特に初心者にとってGitLab無料版のどういった点がメリットになるのかをご紹介します。
コストパフォーマンスが高い
前述でもご紹介の通り、GitLab無料版は個人開発者や小規模チームにとって、コストパフォーマンスが非常に高い選択肢です。
基本的な機能が無料で利用できるため、本格的に導入を検討するためにお試しとして期限なしで利用することもできます。
実際に導入する場合であっても、コスパの良いサーバーの準備ができれば他の選択肢と比較しても初期費用を抑えて開発を始めることができます。
初心者に優しいインターフェース
GitLabは、直感的に操作できるユーザーインターフェースを備えており、初心者でも簡単に使いこなすことができます。
こういったツールの中には癖が強く、サポートサイトや公式ドキュメントを読み込まないとまともに操作できないものも存在します。
そういった他のツールと比較すると無料版であってもGitLabの使いやすさは群を抜いていますので、初心者にも扱いやすくなっています。
豊富なドキュメントとコミュニティ
GitLabには公式ドキュメントはもちろん、チュートリアルやブログ記事などネット上に豊富な情報源があります。
また、活発なコミュニティフォーラムでは、他のユーザーやGitLabのエキスパートからサポートを受けることができますので、基本的に利用していく上で「どうしても解決できない」という状況に陥ることはありません。
最近ではYouTubeなどでも解説している動画が投稿されていますので、初心者にとってはこれ以上ない恵まれた状況といえるでしょう。
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GitLab無料版のデメリット
初心者にとってメリットの多い無料版GitLabですが、実はデメリットになりえる点も存在します。
無料版の制限事項
GitLab無料版には有料版と比較して、以下のような制限事項があります。
- ユーザー数: 最大5ユーザーまで
- ストレージ容量: 5GBまで
- CI/CD実行時間: 共有ランナーで毎月400分まで
- サポート: コミュニティサポートのみ
いずれも利用される用途や状況によっては制限に引っかからないというケースもありますが、ストレージ容量やCI/CD実行時間に関してはふとした瞬間に制限に達してしまう可能性がありますので、ライトユーザーであっても注意が必要です。
一部の操作は知識と経験が必要
GitLab無料版でもビジネス用途で利用できるほど高機能ですが、その反面で一部の操作に関してはGitLab初心者にとっては設定や操作が複雑に感じる場合があります。
基本的に簡単操作で利用できる仕様となっておりますが、その中でも特にCI/CDの設定やトラブルシューティングに関しては、ある程度の知識と経験が必要となることがあります。
もちろん、Google検索で該当の問題点を検索すれば解決方法はいくつも見つけられますが、こういった独力での解決が難しい場合があることは事前に把握しておく必要があります。
GitLab無料版を使う際の注意点とおすすめの使い方

GitLab無料版を利用していく上で、注意点やおすすめの使い方があります。
事前に知っておくだけで、その後のトラブル回避や業務効率化に繋がりますので、利用を検討されている場合は一度は目を通しておきましょう。
初心者が陥りやすい落とし穴
無料版であれ有料版であれ、GitLabを使い始める時にはGit自体の概念やコマンドを理解しておくことが重要です。
また、特に法人や個人事業主といったビジネス用途でGitLabを利用する場合は、CI/CD設定のミスによる予期せぬ動作やセキュリティ設定の不備による情報漏洩にも注意が必要です。
Gitの概念やコマンドについては以下の記事でもご紹介しておりますので、詳しく知りたい方はご覧ください。

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効率的な使い方のコツ
GitLabを効率的に使うためには、「ミスを無くすこと」と「自動化すること」が重要になってきます。
そのため、プロジェクトの進捗管理にはイシュートラッキング機能を積極的に取り入れてミスを可能な限り減らします。加えて、CI/CDを導入して開発プロセスを自動化したりすることで、効率化を進めることができます。
とはいえ、初めから全てを使いこなすことは現実的ではありませんので、まずはGitリポジトリのホスティングやイシュートラッキングなどの基本的な機能から使い始め、そこからは徐々にCI/CDなどの高度な機能に挑戦していくのがおすすめです。
他のツールとの連携方法
GitLabはSlackやJira、Jenkinsなど様々な外部ツールと連携できます。
※連携可能なツールはGitLabの管理画面内にある「Services」→「Project services」から確認可能
もちろん、もともとこれらのツールを利用していた、もしくはこれから利用する予定があるという条件がありますが、この条件に該当する場合にはGitLabと連携させることで、開発ワークフローをより効率化できます。
有料版へのアップグレードを検討するタイミング
万が一、GitLab無料版の制限事項が開発のボトルネックになる場合や、より高度な機能やサポートが必要になった場合は、有料版へのアップグレードを検討する必要があります。
もちろん他のツールに乗り換えるという選択肢もありますが、既に操作感に慣れているGitLabを継続して利用することで乗り換えや操作方法の覚えなおしといった時間を短縮できます。
まとめ
GitLab無料版は、個人開発者や小規模チームにとって、非常に強力なDevOpsプラットフォームです。豊富な機能を無料で利用できるため、コストを抑えながら効率的な開発を実現できます。
初めてGitLabを利用する方であれば、いきなり完璧に使いこなすことは難しいので、公式ドキュメントやコミュニティフォーラムといった学習に役立つ貴重な情報源を活用しながら徐々に使える機能を増やしていくようにしましょう。
便利なことに、オンライン学習プラットフォームなどでもGitLabの使い方を学べるコースが多数提供されていますので、GitLabの利用に関して行き詰まることはないでしょう。
もし、GitLab無料版の利用を検討されいる方がいらっしゃいましたら、この記事が少しでも参考になればと思います。
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