メタバースとはコンピューター・インターネット上で展開される3次元の仮想空間や、その仮想空間を使ったサービスの総称です。一口にメタバースといっても、いろいろな種類・サービスがあり、それら種類・サービスごとにやり方・始め方も違います。
いろいろな準備が必要な種類・サービスも多い一方で、手元のパソコン・スマートフォンで手軽にはじめられる種類も少なくありません。この記事では、メタバースのやり方・始め方を「やりたいこと」別に解説しています。
目次
メタバースでやれることの種類
一口にメタバースといっても、やれることはゲームだけではありません。ゲームをはじめ、メタバースでは以下にあげるようなことを仮想空間上で実行できます。
【メタバースでやれることの種類】
・ゲーム
プレイヤーは自分の分身であるアバターを使ってゲームに参加し、他のプレイヤーと競い合ったり与えられたタスク(指令)をクリアしたりします。ゲームによっては、仮想通貨を使ってアイテムやNFT※を売買することも少なくありません。
※NFT:ブロックチェーン技術によって、唯一性・非代替性が証明されたデジタルデータ
・ユーザー同士の交流/各種イベント
アバターを使ったりVRゴーグルで自ら仮想空間に入ったりして、ユーザー同士の交流を楽しんだりライブなどのイベントを楽しんだりします。ゲームとの違いは、他のプレイヤーと競うなどの目的が必ずしも存在するわけではないことです。あくまで、ユーザー同士の交流が目的となります。
・オンライン会議/仮想オフィス
仮想空間上のオフィスや会議室で、他のユーザーと会議をしたり一緒に仕事をしたりすることも可能です。この場合、アバターを使ったりVRゴーグルを使って自らが仮想空間に入ったりして、他のユーザーとコミュニケーションを行います。これによって、従来のオンライン会議などに比べ、より柔軟で活発なコミュニケーションを実現できるのです。
・ショッピング
仮想空間上に構築されたお店へ行って、実際に買い物をすることも可能です。この場合、購入した商品は、実際に自宅まで配送されます。仮想空間上のお店で商品を選ぶこと以外は、従来のオンラインショッピングと変わりません。
メタバースで必要となるもの
メタバースのやり方・始め方をみていく前に、その準備としてメタバースで必要となるものをみていきましょう。どんなものが必要になるか理解することで、やり方・始め方も理解しやすくなります。
やりたいことやサービスによって必要となるものが違う
メタバースでは、やりたいことやサービスによって必要になるものも違ってくることも覚えておきましょう。メタバースを使った全てのサービスにおいて、高価なVRゴーグルや仮想通貨が必要になるわけではありません。
やりたいことやサービスによっては、手元にあるパソコンやスマートフォンだけではじめられるメタバースの種類もあるのです。次項では、メタバースをはじめる際に「必要となる可能性があるもの」をみていきましょう。
必要になる可能性があるもの
以下にあげるものは、メタバースでやりたいことやサービスによって必要になる可能性があります。
・VRゴーグル
自らが仮想空間に入るための専用のゴーグルです。VRゴーグルを頭に装着することで、あたかも自分が仮想空間上に存在しているかのような体験ができます。
・仮想通貨
メタバース上でアイテムなどを売買するときは、仮想通貨を用いることが多いです。使える仮想通貨の種類は、サービスによって異なります。
・ウォレット
仮想通貨やメタバース上で取得した資産を管理するために使う「電子的な財布」のことです。メタバース上のサービスではウォレットと連携することによって、仮想通貨による売買などが行えるようになります。
・高性能なパソコン
メタバースのサービスによっては、映像を処理するためなどにパソコンの高い処理能力が求められることがあります。パソコンの処理能力が低いと、映像がカクついたり動作が重くなったりしてしまう可能性があるのです。
メタバースのやり方・始め方
メタバースのやり方・始め方は、やりたいことやサービスによって大きく異なる点は注意が必要です。手軽にはじめられる種類から、いくつかの事前準備が必要な種類まであります。以下、メタバースの種類ごとにやり方・始め方をみていきましょう。
オンライン会議・コミュニケーション
オンライン会議やコミュニケーションを目的としたメタバースでは、手間のかかる事前準備なしで簡単にはじめられるサービスもあります。いくつか具体例をあげてみましょう。
ブラウザだけで始められる「Mozilla Hubs」
Mozilla Hubsはブラウザだけで使える、手軽なVRプラットフォームです。Mozilla Hubsでは、自分で作ったアバターを操作して他ユーザーのアバターと仮想空間上でコミュニケーションをとります。
Mozilla Hubsでは特別なプログラムのインストールなしに、URLへアクセスするだけですぐにはじめることが可能です。自ら公式サイトへアクセスし自分だけのルーム(仮想空間)を作成し、他のユーザーを招待することもできます。
cluster
Clusterは、手軽にはじめられるバーチャルSNSサービスです。ユーザーは自分のアバターを作成して既存のワールド(仮想空間)へ入り、他ユーザーとコミュニケーションをとります。仮想空間上で開催される、ライブなどのイベントに参加することも可能です。またClusterでは、自分だけのワールドを作成することもできます。
Clusterもまた、はじめるまでの作業は難しくありません。専用アプリをインストールし、アカウント登録とアバター作成をすませるだけで好きなワールドへ入ることができます。VRゴーグルを使うことによって、まるで自分が実際にワールドへ入ったような臨場感を味わうことも可能です。(VRゴーグルなしでも楽しめます。)
臨場感たっぷりのビジネス会議が行える「Horizon Workrooms」
Horizon Workroomsは、メタバース上でビジネス会議が行えるMeta社(旧Facebook社)のサービス(ツール)です。Horizon Workroomsでユーザーは専用のVRゴーグル(Meta Quest2)を装着し、仮想空間上で自らの分身であるアバターを操作して他ユーザーと会議を行います。あたかも他ユーザーと実際に同じテーブルを囲んで会議しているような感覚で、コミュニケーションをとれるのがHorizon Workroomsのメリットです。
Horizon Workroomsをはじめるためには、Meta Quest2を購入しアプリのインストールなど必要な初期設定を行います。Meta Quest2自体は有料ですが、ツールは無料で仮想通貨の購入などは必要ありません。
オンラインゲームなど(仮想通貨が必要となる種類)
メタバースのなかにはオンラインゲーム※のように、アイテムなどを購入するにあたって仮想通貨が必要となる種類も少なくありません。ゲームによっては、プレイ報酬として仮想通貨を受け取れる種類もあります。以下、仮想通貨が必要となる種類のメタバースについて、やり方・始め方をみていきましょう。
※ 代表的な例として「The Sandbox」や「Axie Infinity」などがあげられます。
1.仮想通貨用の口座作成と仮想通貨の購入
まずは仮想通貨用の口座を作成し、仮想通貨を購入します。メタバースの種類によって、使える仮想通貨の種類が異なる点は注意して下さい。当然、自分がやりたいメタバースに対応した仮想通貨を購入する必要があります。
またメタバースの種類によっては、国内の取引所で扱っていない仮想通貨が必要になるケースも少なくありません。その場合は海外の仮想通貨用口座を別途作成した上で、国内で購入した仮想通貨を使い、海外の仮想通貨を購入する必要があります。
仮想通貨の口座開設や購入は、専用の「取引所」にて実行可能です。
2.ウォレットの作成と送金
メタバース上で仮想通貨をやり取りするのに必要なウォレットを作成し、仮想通貨の送金作業を行います。これで、メタ―バース上で仮想通貨が使えるようになるのです。代表的なウォレットとして、Chromeの拡張として手軽に扱える「MetaMask」があげられます。
MetaMask(Chromeウェブストア)
MetaMask(AppleStore)
3.これから始めるメタバース(プラットフォーム)に登録
仮想通貨の準備ができたら、これからはじめるメタバース(プラットフォーム)に対して登録作業を行います。この作業は画面の指示に従って必要事項を入力し、ウォレットを連携させるだけなので手間はかかりません。
まとめ
一口にメタバースを使ったサービスといってもその種類は様々です。ゲームだけでなくSNSのように交流を目的としたもの、ビジネス向け会議などの種類があります。
そのため「メタバースの始め方・やり方」は、メタバースで何をしたいかによって異なるのです。メタバースのなかには、ブラウザだけで簡単にはじめられる種類もあります。一方で、仮想通貨の購入やVRゴーグルの準備まで必要な種類も少なくありません。
この記事を参考に、どんなものが必要でどんな準備をする必要がある可能性があるか予備知識を理解して頂けていれば幸いです。それによってメタバースに取り組みやすくなります。
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