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環境変化の一歩先行く、ビジネス成長を支えるクラウドサービス(Software Design 2021年6月号掲載)

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この記事は Software Design 2021年6月号 に掲載された取材記事です。

今年の3月に、新たなサービス「FLEXクラウドLite」の提供を開始した老舗レンタルサーバー企業のカゴヤ・ジャパン。20 年以上の実績を持ち、自社でのデータセンター運営と手厚いサポートを強みに幅広くサービスを展開している同社だが、新たなサービスを導入することになった経緯について、ソリューションセールスグループの藤田貴行氏にお話を伺った。

トライアルから始められるようにFLEXクラウドLiteを新たに追加

――まず、FLEX全体について特徴を教えていただけますか?

サービスは3つあります。
ひとつは、従来の物理ベアメタルサーバーで、そのままお貸しするというものです。
それに加えて、これまで販売してきた仮想型クラウドサーバーである「FLEXクラウドStandard」。
そして、2021年3月23日にリリースしたのが、やはり仮想型クラウドサーバーである「FLEXクラウドLite」です。

仮想型の特徴として、実績と安定性で定評のあるVMwareを基盤に採用しています。いずれのサービスも、ネットワークやサーバータイプ、オプションなど、お客様の要望に合わせた自由な構成ができるところも特徴です。ほかのパブリッククラウドでは、(クラウド側の制約で)お客様の既存の構成を一部再現できなかったり、根本的に作り替えなければならなくなったりすることがあります。しかし、弊社のFLEXでは、ほぼ以前と同様の環境を作っていくことができます。

FLEXの全体像

LiteとStandardの違いですが、Liteは少しお手軽な価格帯になっており、トライアルや短期の利用を考えているお客様向けです。Standardは、長期で安定稼働を求めるお客様向けの商品になっています。Standardは以前から販売していたものですが、運用コストがやや高いことがネックになり、二の足を踏むお客様がいました。
そこで、まずはトライアルから試してもらえるように、Liteという商品を新たに提供することにしました。

FLEXクラウド 月額費用 CPUコア数 メモリ ストレージ
Standard vDual4 10,450円 2コア 4GB SSD 50GB
vDual4-H 8,800円 HDD 50GB
【新プラン】
Lite
vDual4-Lite 4,950円 2コア 4GB SSD 50GB
vDual4-LiteH 4,400円 HDD 50GB

――FLEXクラウドLiteとStandardは機能的にどのような違いがあるのでしょうか?

StandardにあるHA機能を除外したのが、Liteです。
HA機能は、基盤のサーバーが故障したときに他のサーバーが代わって動くというものですが、Liteではこの機能を持たないことでコストを大幅に下げています。コストをあまりかけることができないが将来的により安定した拡張性も求めているスタートアップ企業などに、継続して
提案していくためのサービスです。

お客様のシステムの成長度合いに合わせて、どうしていくのが理想か一緒に考えていくなどの、提案に関しても、弊社は力を入れています。FLEXクラウドStandardにアップグレードするときは、サーバーを止めることなく移行できます。また、その枠に収まらずさらに拡張していきたいというお客様や、自分のクラウド空間を持ちたいというお客様には、ハウジングやHCIサービスなどさまざまなサービスをご提案できます。

セキュリティのオプションも用意しているほか、NTTやKDDIのキャリア回線を引き込むこともできます。キャリアが提供するレンタルルーターを持ち込むことも可能で、既存のVPNとの相性が良いのも特徴のひとつです。

自社でデータセンターを持つことで提供したいサービス展開が可能に

――国内で自社のデータセンターを持つ理由と狙いを教えていただけますか?

自社でデータセンターを持つことで、制約に縛られずに自分たちが提供したいサービスを展開できる環境を作れます。弊社のデータセンターは、すべて最新の免震構造です。地理的にもほとんど地震が起きないところにあるため、安心してご利用いただけます。また、インターネット向けの回線も大容量設備を提供しているので、帯域としては豊富に使っていただけます。

――それぞれのシーンで、どのようなサポートを受けることができるのでしょうか?

FLEXという商品自体が、オンラインよりもオフライン(対面)での販売を重視しています。お客様と対面で話しながら相談し、最適なサービスを提供しています。

  他社
パブリッククラウド
カゴヤ・ジャパン
FLEXクラウドLite FLEXクラウドStandard
用途 汎用的 短期利用やトライアル目的、
スタートアップ向け
高信頼用途、長期利用向け
費用 従量 月額固定
*一部従量オプションあり
ネットワーク設計 全てお客様自身 ご支援します
OSインストール 全てお客様自身 当社スタッフがインストール
サーバー初期設定 全てお客様自身 OSインストール後ネットワークが利用できる状態まで当社スタッフが設定
ファイアウォールやロードバランサ等オプション機器設定 全てお客様自身 当社スタッフが初期設定
*提供後の運用管理はお客様
VPNルーター持込みや
キャリア回線の引込み
なし あり
ハウジングとの接続 専用線で接続 LANで接続

ここが私たちが一番力を入れているところで、お客様にも喜んでいただける部分になります。利用開始後は、障害発生時に迅速に対応を行っています。データセンターにはスタッフが24時間常駐しており、定期的に巡回や監視も行っています。そのため、何か異常があったときもすぐに対応可能です。

町にある本屋さんのような存在を目指したい

――アフターコロナを見据えた2021年の社会がスタートし、日本ではDX(デジタルトランスフォーメーション)と呼ばれるように、さまざまな事業でデジタル・オンライン化が進んでいます。サーバー事業者として、社会に貢献していきたいことがあれば教えてください。

FLEXは、オフラインでの販売を重視しているサービスです。カゴヤ・ジャパンは、たとえるならば町にある本屋さんのような存在になりたいと思っています。アマゾンでなんでも買える時代ですが、すべてアマゾンで済んでしまうかというとそうではありません。

以前よりはずっと減ってはいるものの、本屋は日本中にまだまだたくさんあります。手に取って触ってみてという体験も必要です。それはITの世界も同じだと考えています。商品をはっきりと決めているお客様の場合は、すぐにパブリッククラウドを選択されます。そうではなく、自社で悩んでいるお客様もたくさんいらっしゃいます。そのようなお客様に対して、どんなところで悩んでいるのかお話を伺って、私たちでお手伝いできるところがあれば条件を提示させていただきますというように、つながりを重視していくような会社でありたいと思っています。

――本日はありがとうございました。

オンプレの使い勝手をそのままに

KAGOYA FLEX

カゴヤ・ジャパンは、自社国内データセンターを基盤に、月額4,400円の低価格からクラウド導入を強力サポート。
VMware ベースの仮想サーバーと物理サーバーの組み合わせで最適なコストバランスをご提案いたします。
回線引き込みや、ライセンスの持ち込みなど柔軟な対応も可能です。