独自ドメインを取得すると、ウェブサイトの信頼性が上がったり、専用のメールアドレスを取得できたりします。
ここではドメイン取得に必要な知識として、ドメインの取得方法や種類、費用、取得サービスの選び方を分かりやすく解説しています。
目次
ドメインはインターネット上の住所
ウェブサイトのURLやメールアドレスは、インターネット上における「住所」と言われています。そして、このインターネット上の住所の主要部分を構成するのがドメイン名です。
ドメイン名の中でも、個人や企業が任意の文字列で登録するものを「独自ドメイン」といいます。取得すると、以下のように様々なメリットがあります。
- 信頼性が向上する
- SEO対策になる
- 組織やブランドの認知度が高まる
- 取得したドメインを永続的に使用できる
- 専用のメールアドレスを取得できる
ドメイン名の構成
独自ドメインを取得した場合、ドメイン名は個人や組織が決める自由な文字列(上記のexampleの部分)と、「.」で区切られた右側の文字列(上記のcomやco.jpの部分)から成ります。
「.」で区切られたパーツ1つずつが、それぞれ「ドメイン」です。
1番右側の部分(①のcomと②のjp)は「トップレベルドメイン」、右側から2番目の部分(①のexampleと②のco)は「セカンドレベルドメイン」、右側から3番目の部分(②のexample)は「サードレベルドメイン」と呼ばれます。
トップレベルドメインや自由な文字列の決め方については、次の章で詳しく解説しています。
独自ドメインの取得手順
独自ドメインは、誰でも簡単に取得できます。大まかな手順は以下の通りです。
- トップレベルドメインを決める
- 自由な文字列(独自ドメイン)を決める
- 必要な契約手続きをする
- ネームサーバーを設定する
1. トップレベルドメインを決める
トップレベルドメイン(TLD=Top Level Domain)は、選択する種類によって国・地域や組織の属性などを表すことができます。「どのドメインを選ぶか」でホームページに対する信頼性の高さなども変わるので、自由な文字列と同様に重要な部分です。
取得費用や取得後の維持費も、トップレベルドメインの種類によって変わります。予算や目的に合ったものを選びましょう。
トップレベルドメインの種類
トップレベルドメイン(TLD)の種類は、以下のように「gTLD(generic TLD)」と「ccTLD(country code TLD)」に大別されます。
種類 | 特徴 | 具体例 |
---|---|---|
gTLD | ●用途・分野別のドメイン ●地理的な制約がなく、世界のどこからでも取得可能 ●厳正な取得資格がないため取得しやすく、取得費用も安い ※種類によっては、取得に資格が必要 | ・.com ・.net ・.org |
ccTLD | ●国別・地域別のドメイン ●その国・地域に住む個人や団体でなければ取得できないことも ●gTLDより信頼性が高く、取得費用や維持費が高い傾向 | ・.jp(日本) ・.us(アメリカ) ・.uk(イギリス) |
日本のccTLDである「.jp」は、日本国内に住所がある個人や団体しか取得できません。
また「.jp」の中にも、企業が取得できる「.co.jp」や特定の法人組織が取得できる「.or.jp」など、取得可能な組織が限定された「属性型JPドメイン」も存在します。
トップレベルドメインの詳しい分類については、以下の記事で確認してください。
【関連記事】「図解・ドメインとは?をわかりやすく解説します」
2. 自由な文字列(独自ドメイン)を決める
トップレベルドメインを決めたら、次に自由に選択できる文字列(上記のexampleの部分)を決めます。文字列の基本的なルールは、以下の通りです。
- 文字数は3文字以上63文字以内
- 使える文字の種類は半角英数字(A~Z、0~9)と半角ハイフン「-」
文字数はできるだけ短く、シンプルにまとめるのがおすすめです。例えば企業の公式サイトなら「企業名」、ブランドサイトなら「ブランド名」など、第三者が見て分かりやすい文字列を考えましょう。短い文字列ほど、ユーザーも覚えやすいです。
ドメインの取得可否も調べよう
冒頭で、「ドメインはインターネット上の住所」とご紹介しました。
実際の住所と同じように、ドメイン名はインターネット上に全く同じものを複数存在させることができません。そのため、独自ドメインの取得前には「希望のドメイン名が既に使われていないか」を確認する必要があります。
この確認は、ドメイン取得先で簡単に行えます。例えばKAGOYAでは、上図のような検索フォームで希望ドメインの取得可否をご確認いただけます。
3. 必要な契約手続きをする
ドメイン名を決めたら、いよいよ取得に向けた手続きを行います。
一般に、取得先は「レンタルサーバー会社」か「ドメイン専門会社」のどちらかです。双方の特徴やドメインの取得費用の相場は、次の章で解説しています。
取得先を選定し、各サービスの手順に従って契約手続きを行ってください。
ドメインを取得する際には、以下の情報が必要です。取得の前に揃えておきましょう。
【契約者に関する情報】
- ドメイン登録者名
- 担当者の氏名
- 住所地
- 電話番号
- メールアドレス
【ドメインに関する情報】
- ドメイン登録者名
- 担当者の氏名
- 所在地電話番号
- メールアドレス
なおドメインに関する情報の一部は、「whois」と呼ばれるデータベースを通じてインターネット上で公開されます。氏名や住所、電話番号の公開を避けたい場合は、代理の情報を公開してくれる「whois代理公開」を行っているサービスでドメインを取得しましょう。
【whoisとは】 インターネットユーザーが、ドメインやIPアドレスの登録者情報などを参照できるサービスのこと。 ドメインを取得した場合はwhoisへの情報開示が義務付けられている。 技術的な問題が発生した際の連絡先の提供や、同一ドメインや類似ドメインが存在しないかを確認する際などに使われる。 |
4. ネームサーバーを設定する
取得したドメイン名をホームページやメールアドレスで使えるようにするには、ネームサーバー(DNSサーバーともいう)の設定と、ネームサーバーへの「DNSレコード」という情報の登録が必要です。
詳しい設定方法はドメインの取得先ごとに異なりますが、基本的には取得先から提供された情報を機械的に入力するだけです。サーバーの設定とDNSレコードの登録が完了すれば、独自ドメインが使えるようになります。
「自分で設定できるか不安」という場合は、レンタルサーバー会社でのドメイン取得をお勧めします。コントロールパネルから簡単に設定できるだけではなく、それでも分からない場合はサポートに相談することも可能です。どうしても自分では設定できないという場合にはKAGOYAにもある有料で各種設定を代行するサービスを利用できます。
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5.ドメインの更新手続きも忘れずに
取得したドメインには、「登録期限(一般には契約から1年)」と呼ばれる有効期間があります。ドメインを継続して利用する場合は、更新手続きと更新費用の支払いが必要です。
万が一登録期限を過ぎてしまっても、復旧猶予期間(または更新猶予期間)内であればドメインの復活が可能です。ただし復活には追加費用がかかります。
復旧猶予期間も過ぎるとドメインの権利は完全に失効するので、更新忘れに注意しましょう。
なおホームページを作成する際には、ドメインに加えてサーバーも必要です。以下の記事でサーバーの選び方をご紹介しているので、これからホームページを作成される方は併せてご参照ください。
ホームページを立ち上げ、維持するにはサーバーは必須の存在となっています。 しかし、「サーバー」という言葉はよく聞くが実際このサーバーが何なのか理解しきれていない方も多いかと思います。 そこでこの記事では、ホームページに必要なサーバーの役割や選び方などについてご紹介します。 ホームページに使用するサーバーとは? まずは、サーバーに関する基礎知識やそれが実際にホームページの作成や運用の際にどの様な役割…
取得サービスの選び方と費用相場
ドメインの取得先は主に「レンタルサーバー会社」と「ドメイン専門会社」の2つですが、それぞれにメリット・デメリットがあります。費用や手間、取得できるトップレベルドメインの種類などを比較して、どちらが良いか検討しましょう。
レンタルサーバー会社とドメイン専門会社の違い
以下に、レンタルサーバー会社とドメイン専門会社のメリット・デメリットをまとめました。
レンタルサーバー会社 | ドメイン専門会社 | |
---|---|---|
メリット | ・サーバーとドメインの契約が一括でできる ・各種設定を代行してくれる ・サーバー契約で取得費用が安くなる場合も | ・取得費用は安め ・サーバー移行時もドメイン移管の必要なし ・トップレベルドメインの種類が多い ・whois代理公開を行っている場合も |
デメリット | ・取得費用が高い傾向 ・サーバー移行時はドメイン移管も必要 ・トップレベルドメインの種類が少なめ | ・レンタルサーバーを別で契約しなければいけない ・設定は基本的に自分で行う ・取得費用が高いケースも |
レンタルサーバー会社の強みは、ホームページ開設に向けた手間の少なさです。「設定が不安」「作業の手間を省きたい」といった場合に利用すると良いでしょう。一方ドメイン専門会社はドメイン選択の自由度が高く、費用も抑えられます。
なおKAGOYAはレンタルサーバー会社ですが、1契約につき1ドメインの取得費用が初回無料です。セキュリティ面を含めた支援など、サポートの手厚さを重視したい方はぜひご検討ください。
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ドメイン取得費用の相場
ここでは、トップレベルドメインの中でも人気がある種類の取得費用について、相場をまとめました。
トップレベルドメイン | レンタルサーバー契約と同時 | ドメイン専門会社 |
---|---|---|
gTLD(.com / .net) | 2,000~6,000円 | 500~2,000円 |
汎用JP(.jp) | 3,000~9,000円 | 3,000~4,000円 |
属性型JP(.co.jp / .or.jp) | 5,000~9,000円 | 3,500~10,000円 |
取得費用以外で見るべきポイント
ドメイン取得では、取得費用以外でも以下のポイントに着目して取得サービスを選ぶようにしましょう。
- 更新費用の安さ
- サーバーの利用料と合わせた時の総コスト
- whois代理公開サービスの有無
- その他のサポート体制
コストはドメインの取得費用だけでなく、更新費用やレンタルサーバーの利用料も踏まえて計算するのが重要です。
実際に「取得費用の安さにひかれてドメインを取得したものの、更新料金が高くて驚いた」などという話もよく聞くので、しっかりと確認する必要があります。
whois代理公開は、個人や自社の情報を公開したくない場合に便利です。特に個人の場合は利用をお勧めします。
この他にも、セキュリティ対策やトラブル発生時の24時間サポートなど「いざとなった時」の支援体制も考慮に入れると良いでしょう。
まとめ
独自ドメインの取得そのものは、決して難しくありません。しかし取得後のネームサーバーの設定やDNSレコードの登録といった作業は、「難しそう」と感じる人もいるでしょう。
取得や維持にかかるコスト、安全性、取得の手間などを踏まえて、自分に合ったサービスを検討してください。
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