これからWordPressを始める、もしくはWordPressを既に利用していて他の方法での運用を検討されている方がいると思います。
多くの場合、WordPressにはレンタルサーバーとセットで考えられているケースが多いですが、実際のところその理由まで把握できている方は少ないです。
そこで今回はWordPressにレンタルサーバーをおすすめする理由や、レンタルサーバーの選び方についてご紹介します。
目次
WordPressにレンタルサーバーがおすすめな理由
WordPressはあくまでCMSというソフトウェアですので、レンタルサーバーが無ければ利用できないという訳ではありません。
それでもWordPress使用にレンタルサーバーをおすすめするにはそれなりの理由があります。
WordPressとは
まず、そもそもの話、WordPress自体が何なのか詳しくご存じない方もいるかと思いますので、先にWordPressについて簡単に解説をしたいと思います。
前述でも少し触れていますが、WordPressはCMSというソフトウェアのことを指しており、誰でも簡単にWebサイトを作成できるようになります。これはソフトウェアですので、動作させるために必要な環境でさえあれば特に場所を問わず利用することができます。
なお、WordPressはオープンソースであることや自動的にレスポンシブに対応できるなど、他にも多くの特徴がありますので、詳細については以下の記事にてご紹介させていただきます。
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WordPressが利用できる環境
「WordPressはレンタルサーバーで利用するものだ!」というイメージを持たれている方が多いと思いますが、ご紹介の通りレンタルサーバー以外であってもWordPressを利用することができます。
具体的には以下の様な環境でWordPressの利用が可能です。
- レンタルサーバー
- 自前のサーバー
- WordPress.com
- VPS
- AWS(Amazon Web Services)
- ローカル環境
※WordPress.comはホスティングプラットフォームとなりますので、ここでご紹介しているソフトウェアのWordPressとは別物になります。
ローカル環境は動作確認などを目的に個人のパソコン等の中に構築された仮想環境内で公開せずに使用する場合に有効です。
このように一般の方では準備が難しい環境も一部ありますが、WordPressを利用するための環境としては意外と選択肢の多くなっています。
レンタルサーバーがおすすめな理由
WordPressを利用できる環境は上記の通りいくつも選択肢がありますが、やはりその中でも特におすすめできるのがレンタルサーバーです。
何故なら、通常サーバーにWordPressのインストールを行うためには煩雑な作業が必要になりますが、多くのレンタルサーバーの場合は簡単操作でWordPressのインストールできる機能が搭載されています。
具体的な例としては、KAGOYAのレンタルサーバーにあるWordPress簡単インストールという機能が該当します。更にこのインストール作業も面倒だという場合には、初めからWordPressがインストールされている状態のサーバーを利用できるWordPress専用サーバーというサービスもあります。
また、こういったWordPress向けの機能が付いているレンタルサーバーの場合、WordPressサイトに最適なサーバーになっていることが多いことからサイト表示速度なども最適化されており、特別な理由がない限りはレンタルサーバーがWordPressに一番おすすめできる選択肢となっています。
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WordPress向けのレンタルサーバーの選び方
現在、日本にはかなりの数のレンタルサーバーが存在しており、それぞれ特徴が異なりますので、全てのレンタルサーバーがWordPress推奨のサーバーではありません。
そこで、ここからはレンタルサーバー選びで失敗しないために、WordPressの利用に向いているレンタルサーバーの選び方について解説していきます。
レンタルサーバーの種類を考える
一口にレンタルサーバーと言っても、その種類は複数あります。
レンタルサーバーの種類 | 概要 |
---|---|
共用サーバー | ・1つのサーバーを複数の契約者で共有するサーバー ・費用感は安い ・他の契約者の影響を受ける |
専用サーバー | ・1つのサーバーを1契約者で専有できるサーバー ・費用感は高い ・他の契約者の影響を受けない |
仮想専用サーバー | ・仮想空間に構築したサーバーを1契約者で専有できるサーバー ・費用感はやや安い ・他の契約者の影響をほとんど受けない |
運用することになるWordPressサイトの規模や用途に合わせて、適したレンタルサーバーを契約する必要があります。
小規模なWordPressサイトであり、万が一サーバーの遅延や障害が発生したとしても事業に損失がほとんど発生しない場合は共用サーバーで問題ありません。
他の契約者の影響を受けるといっても、実際に障害まで発生する確率は0ではありませんが非常に稀であるため、コスパも考慮して共用サーバーが推奨されます。
反対にWordPressサイトの遅延や障害を限りなく0にしたいという場合には、ランニングコストは高くなりますが外的要因に左右されない安定運用が可能な専用サーバーを契約する必要があります。
ただし、最近では仮想化技術を利用して専用サーバーのように専有できてコストも抑えることができる仮想専用サーバーも登場していますので、よほどの大規模WordPressサイトでもない限りは仮想専用サーバーが最適解になることが多いです。
簡単インストール機能の有無
レンタルサーバーの機能やオプションとして、WordPressの簡単インストールの機能が搭載されているかは確認しておきたい項目です。
仮にこの機能が無かったとしても自分でWordPressをインストールさせて利用することは可能ですが、やはり自分で行うとなると大幅に手間が増えますし、ある程度の専門知識は必要になります。
そのため自ら進んで簡単インストール機能がないレンタルサーバーを選ぶ理由はなく、むしろ反対に簡単インストール機能があるレンタルサーバーを選ぶことをおすすめします。
無料SSLを簡単に設定できるかどうか
WordPressサイトに限った話ではありますが、基本的にドメインのSSL化は必須となっています。
ホームページのhttpsについて。SSL化の必要性や方法について
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このSSLは有料のものもありますが、個人ブログや簡単なサイトであれば基本的には無料SSLであるLet’s Encryptで事足ります。
しかし、このSSL証明書の取得や設定をすべて自分で行うには、特に初心者の方には難しい作業となりますので、レンタルサーバー側のコントロールパネルから簡単に設定できるかどうかも事前に確認しておくべきでしょう。
対応しているPHPバージョンを確認する
WordPressに使用するレンタルサーバーを検討する場合、対応しているPHPバージョンの確認も重要な項目です。
なぜならWordPressは常にバージョンアップを行っており、レンタルサーバー側で対応できるPHPのバージョンが古すぎると最新のWordPressのバージョンを利用できません。
WordPressのバージョンアップには機能の追加はもちろんのこと、脆弱性に対するセキュリティパッチが含まれていることもありますので、古いPHPバージョンしか利用できないレンタルサーバーではセキュリティ面で大きなリスクを背負うことになります。
特に最近は、WordPressに限らず日本企業のあらゆるサイトがマルウェアなど海外からの攻撃の標的になっているため、注目される機会が少ないPHPのバージョンですが確認は必須となっています。
なお、WordPressの最新のPHPバージョンはこちらのWordPress公式ページで確認することができます。
セキュリティ系のオプションが揃っているか
上記でもご紹介の通り、近年海外から日本のサイトを標的とした動きが高頻度で見られる状態にあります。
「自分の所のサイトは小規模だからそもそも狙われない」と油断していると、自分のサイトへの攻撃ではなく、自分のサイトを踏み台に大規模サイトへ攻撃を行われたりするケースも増えてきています。
ただし、自分自身で実行できるセキュリティ対策は専門家でもない限りは難しいので、そういったセキュリティ関連の機能が充実しているレンタルサーバーを選ぶことがセキュリティ強化への一番の近道となります。
- IPS:ネットワーク上を流れるパケットを常に監視し、登録された不正侵入・ 攻撃パターンと合致する通信を見つけた際に、その通信をブロックする。
- WAF:Webアプリケーションの脆弱性を悪用する攻撃を検出・防御し、保護するためのセキュリティツールで、IPSでは防御できなかった攻撃を検知しブロックする。
データベースの複数利用が可能か
レンタルサーバーでWordPressサイトを構築する際には、データベースが必要になります。
※WordPressで利用できるDBの種類としてはMySQLやMariaDBなどがあります。
基本的に1つのWordPressサイトに対して1つのデータベースが必要になりますので、契約するレンタルサーバーで複数のWordPressサイトや他にデータベースの作成が必要になる場合は、注意が必要です。
なお、1つのWordPressサイトしか構築しないという場合であれば、WordPress1サイトのみという制限付きの格安レンタルサーバーも存在します。
>1サイトのみの利用だが格安で利用できるWordPress専用サーバー
費用感が適正かどうか
レンタルサーバーの費用は各社様々であり、1社の中でも複数のプランが用意されていることから、費用で考えるとかなりの選択肢があります。
当然、金額が高くなるにつれてスペックが高くなったり使える機能が増えますが、不必要にオーバースペックを選ぶ必要もありません。
例えば、ストレージ容量を3GBしか利用しないのに200GBの利用が可能な月額数万円のプランを選ぶ必要はありません。この場合はストレージ容量だけで言えば余裕をもって10GBまで利用できれば問題ありませんので、これだけでも年間で数十万の節約に繋がります。
WordPressサイトに便利な機能があるか
WordPressサイトを構築するレンタルサーバーを選ぶ場合、他にも以下のような便利な機能や特徴が揃っているレンタルサーバーが望ましいです。
- バックアップ機能
- WordPress高速化(KUSANAGI)
- ドメイン無料などの特典
- 移行サービス
- サーバーの稼働率
- マルチドメイン
これらの機能や特徴は人や用途によっては不要だと感じられることもある項目ではありますが、これらの機能や特徴があることでマイナスになることはありません。
特にKUSANAGIなどWordPressの高速化につながる部分や、サーバー自体の稼働率に関してはWordPressサイトの運用を行っていく上で、サイト表示の低速によるストレスを軽減したり頻繁にサーバートラブルが発生するといったリスク回避にもなります。
レンタルサーバー選びの注意点
レンタルサーバーを選ぶ際には、ご紹介のポイントを確認しながら選ぶことで失敗のリスクを回避することができます。
しかし、それとは反対にいくつか注意すべきポイントもあります。
目的・用途を明確にする
まず初めにレンタルサーバーを契約してどのようなWordPressサイトを運用していきたいのか、その目的や用途を明確にしておく必要があります。
レンタルサーバーの中には平均的な金額で複数のドメイン・サイトを運用することができるレンタルサーバーもあれば、1ドメインのみの運用に適した安価なWordPress専用サーバーのようなサーバーもあります。
なので、将来的に複数のドメインを使って2つ以上のサイト運用を検討されている場合は、複数ドメインの利用が可能なレンタルサーバーを契約しておく必要があります。
また、今後数年に渡ってWordPressサイトを大規模サイトに育てていく場合は、成長に応じてスペックを増強していけるようなプランを選択することで、その後のプラン変更や、データの移行作業を省くことができます。
これらはレンタルサーバー契約前にWordPressの目的や用途を明確にしていれば可能となる話ですので、割と重要なポイントになります。
安さを重視しすぎない
レンタルサーバーを選ぶ際に費用感のあったサーバーを契約するというお話をしました。
過剰スペックなど無理に高いスペックのレンタルサーバーを選ぶ必要はありませんが、反対にコストを意識しすぎて安さに走ってしまうことも危険です。
安いレンタルサーバーには安さの理由がありますので、契約後に思わぬデメリットに遭遇する可能性があります。
具体的な部分で言えば、サーバーの安定性に欠いていてWordPressサイトが表示されないトラブルが頻発したり、サイト表示速度がサーバーのスペックが原因で遅かったり、何かとWordPressサイト運用に影響が出てしまうことがあります。
セキュリティ対策は必要
WordPressサイトはプラグインでセキュリティ対策を行うことも可能ですが、レンタルサーバー側でもセキュリティ対策が可能であると更に安心できます。
これは当然不正アクセスだったりサイト改ざんなどの被害からWordPressサイトを守るために必要な要素ですが、このセキュリティは軽視される傾向にあります。
というのも、WordPressサイトはWordPressサイトでも企業サイトのような大きなサイトなどではなく、小さな個人サイトやブログだから狙われることはないだろうと油断されている方が多いです。しかし、最近はサイト自体に被害を与えるものだけではなく、スパムメールの踏み台に利用されるなどといった悪質な手口も増えています。
そのため、悪意のある第三者からすればセキュリティを強化している企業サイトよりも、セキュリティ対策を行っていない個人サイトの方が難易度が低くなります。
なので、個人だからと言って油断せず、セキュリティ対策が可能なレンタルサーバーを選ぶ必要があります。
WordPressのセキュリティについて。被害事例や即可能な対策など
初心者でも簡単にWebサイトを作れることから多くのシーンで利用されているCMSのWordPressですが、一つ大きなデメリットがあります。 多くのWebサイトに使われているからこそ、常に悪意のある第三者による攻撃(SQLインジェクション・OSコマンドインジェクション・クロスサイトスクリプティング等)の対象となりやすいということです。 そうした理由から「WordPressに脆弱性が見つかった」「Wo…
まとめ
WordPressを使いたい場合、色々な環境で利用できるとはいえ、使用するメリットが多いレンタルサーバーでの利用が最もおすすめです。
最近ではレンタルサーバーの中にWordPress簡単インストールという簡単に始められる機能が付いているレンタルサーバーや、初めからWordPressがインストールされている状態のプランも用意されています。
いずれにしても用途や目的に合ったレンタルサーバーを利用することが重要となりますので、自分に合ったレンタルサーバーを選ぶようにしましょう。
「WordPressを導入したい」「色々な用途に使いたい」という人に!
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